しゃべれども しゃべれどもを観てきました。
もがいて、あがいて、打ちのめされる日々が、いつしか自分の中に大切なものを育てているんだよ、なんていう風に、帰りの電車の中で窓の外を見ながら思い返していました。 苦しさを飲み込まないと。
香里奈さんがスクリーンに映る度に、非現実的な美しさが画面からこぼれ出ていて、はじめてこの人がきれいだと思った。 村上春樹の小説にときどき出てくる、「びっくりするくらいきれいな女の子」みたいだ。 村上春樹の小説を映画化するなら、彼女がその役をやっているのが自然に思える。
ずっと内にこもった態度をとっている人がふと、たとえば老婆と浴衣を縫っているときに目つきが柔らぐだけで、すごく好ましく見える。ギャップというか。
映画館で観る映画が出す質感が好きだ。広い空間に響く声、うす暗さ、ときおり画面はじの方にちらっと出てくる黒点 (フィルムのせいなのかな?) なんかが、家のディスプレイで観るのとはぜんぜん別のレイヤの雰囲気で、ストーリーを伝えてくれるから。
なにより、少年の落語が圧巻だった。彼の一芸に笑わされるためだけにも、観てみる価値はあると思います。
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